慶應義塾 主将ご挨拶

慶應義塾體育會端艇部 主将 森本修平

 春暖の候、第92回早慶レガッタが隅田川にて開催されるにあたり、ご尽力くださった諸先輩方、ならびに大会関係者の皆様に現役部員一同を代表致しまして心より御礼申し上げます。

 昨年度の激闘から一年、先輩方の雪辱は我々が果たすと決意し、ここまで練習して参りました。今いる現役部員達は、一昨年の劇的勝利、そして昨年の0.29秒差での敗北を目にし、早慶レガッタという大舞台で勝利することの喜びと、そして勝負の難しさを痛感した者達ばかりです。

 早慶戦に勝つために、日本一になるために、今我々に必要なものは何か。その答えが、今年度スローガンとして掲げた「追究」であると考えています。日々の練習でハードワークをすることはもちろん、その一つ一つの努力の成果を取りこぼすことなく着実に結果に繋げるために、自分やチームに何が足りないのか・この練習は何の目的があるのか・練習以外の時間をどのように過ごすのか、部員一人一人が細部までこだわり「追究」してきました。

 冬の乗艇練習では、小艇によって練習強度を確保しながらも定期的にエイト三艇による同時技練を行い、強度を出すモーションと技術に焦点を当てるモーションを区別することで、練習の狙いをはっきりさせ、チーム全体としての漕ぎのユニフォミティ向上とフィジカル強化に努めて参りました。また、Slackアプリの導入や講習会の開催によって知識の共有と意識の統一を図ると共に、毎練習の乗艇距離やエルゴタイムを記録することで、個人の頑張りを「見える化」し、部内におけるより一層の競争激化に努めました。女子部においても、4年生がいない中で、3年生2人を中心に例年以上のハードワークを積み、大きな成長を遂げて参りました。

新型コロナウイルスによる一時解散にも度々見舞われ、中々思うように練習ができない時期もありましたが、その中でも一人一人が目標に向かって謙虚に精進し、勝利に向かって「追究」する力強いチームを作り上げることができました。

4月16日、春の隅田川を全身全霊で漕ぎ切り、日々私たちを支えてくださっているOB・OG、関係者の方々、監督・コーチ、保護者の皆様に、早慶レガッタの「勝利」を届けます。

末筆ではございますが、部員一同、正々堂々最後まで戦い抜くことをここに誓い、私のご挨拶とさせて頂きます。熱い応援を宜しくお願い致します。