慶應義塾體育會端艇部 監督 小仲正也 (平成10年慶大卒)
今年もまた、普段は水上交通で賑わう隅田川に、一年のうちのこの日だけのために各所と調整し、コースを作り、素晴らしい舞台を整えてくださいました関係各位ならびに両校の多くのOB・OGの皆様に対し、深く感謝申し上げます。年々界隈の賑わいが増し、さらなる衆目を集め開催されるこのレースは、部員たちにとって唯一無二の舞台です。好敵手・早稲田とともに、この舞台にふさわしいパフォーマンスを発揮できるよう力を尽くしたいと思います。
昨シーズンは早慶戦での敗北から始まり、シーズン最後の大学選手権まで、勝負どころで競り負けるレースが続きました。部員は毎日を懸命に、今日より明日、明日より明後日と、進歩するために励みましたが、他チームとの差はさらに広がったことを痛感するシーズンとなりました。
この差を埋め、さらに凌駕していくためには、部員全員が今までのスタンダードを格段に引き上げる必要があることを強く自覚し、部全体で練習の質、生活の質を高めていくことが不可欠です。
このオフシーズンでは、練習の質、生活の質を高めていくために、様々なことを試みました。部内に競争意識をもたらすためのTTやエルゴ計測、自分達のスタンダードのレベルを知るための他大学との合同練習、日々の活動に一層の意義を見出すための座学講義や海外遠征、銚子への遠漕など、これらすべてが、部員全員の活動の質の向上、意識の向上につながっていると信じています。
今シーズンここまで自分たちが目指し、積み上げてきたものの成果を、このレースで測りたいと思います。
慶應義塾を代表し三色のオールを握る選手には、このレースに出場できない選手の想いも背負い、発艇の瞬間まで自分たちがコントロールできる部分を徹底し、自分たちの本来の力を出し切ることを望みます。
レースに出場しない部員には、この歴史ある大舞台の運営に携わることに誇りを持ち、自分が担う役割を全うすることで、発艇を待つクルーに実力以上の力を届けることを望みます。
そして慶應義塾體育會端艇部一丸となり、好敵手とのレースに臨みます。
ご声援のほど、よろしくお願いいたします。