慶應義塾體育會端艇部 監督 小仲正也 (平成10年慶大卒)
今年もまた、普段は水上交通で賑わう隅田川に、一年のうちのこの日だけのために各所と調整し、コースを作り、素晴らしい舞台を整えてくださいました関係各位ならびに両校のOB・OGの皆様に対し、現場一同深く感謝申し上げます。
桜橋の上、袂の応援席、墨堤の衆目を集め開催されるこのレースは、我々にとって唯一無二の舞台です。好敵手・早稲田とともに、この舞台にふさわしいパフォーマンスを発揮し、93回目を迎える早慶レガッタの歴史の新たなページを紡ぎたいと思います。
昨シーズンは早慶戦勝利という幸先の良いスタートを切りましたが、シーズン最後の大学選手権決勝のレースにおいては、他校の後塵を拝すこととなりました。
1ストロークで数十センチついた他校との差を埋め、凌駕していくためには、部全体のスタンダードを格段に上げていく覚悟が不可欠です。
このオフシーズンでは、練習の質、生活の質、活動の質を高めていくために、様々なことを試みました。
部内に健全な競争意識をもたらすための頻繁な水上TTやエルゴ計測、自分達のスタンダードのレベルを知るための社会人や大学チームとの合同練習、日々の活動により一層の意義を見出すための座学講義や海外遠征、銚子遠漕の復活など、これらすべてが、部員全員の活動の質の向上、意識の向上につながっていると信じています。
今シーズンここまで自分たちが目指し、積み上げてきたものの成果を、このレースで測りたいと思います。
慶應義塾を代表しオールを握る選手には、このレースに出場できない選手の想いも背負い、発艇まで自分たちがコントロールできる部分を徹底し、自分たち本来の力を出し切ることを望みます。
レースに出場しない部員には、この歴史ある大舞台の運営に携わることに誇りを持ち、自分が担う役割を全うすることで、発艇を待つクルーに実力以上の力を届けることを望みます。
そして慶應義塾體育會端艇部一丸となり、好敵手とのレースに臨みます。
ご声援のほど、よろしくお願いいたします。