大会委員長ご挨拶

大会委員長 河合史貴(平成9年慶大卒)

 

 第94回早慶対校競漕大会(早慶レガッタ)の開催にご理解とご協力を賜りまして、心より厚く御礼申し上げます。開催に際し、早慶レガッタ運営委員会を代表いたしまして、ご挨拶申し上げます。
 本大会は明治38年(1905年)5月8日に隅田川向島において第1回大会が開催されました。以降、2度に亘る中断や開催地の変更などの難局を乗り越えて、昭和53年(1978年)には、発祥の地である「隅田川」に戻り、今年で94回目を迎え、第1回から数えちょうど120年目となります。
 早慶レガッタは早慶関係者のみならず、幅広く多くの方にも「春の風物詩」として認知されておりますが、国外からの観光客の方も日々増えてきている中、隅田川を挟み東京スカイツリー、雷門、浅草寺といった墨堤両岸周辺の賑わいは一層増してきております。英国のオックスフォード大学、ケンブリッジ大学の対校戦、米国のハーバード大学、イェール大学の対校戦と並ぶ、「世界3大レガッタ」として、この早慶レガッタを一級河川で行われる日本随一の長距離の対校戦として、今後も地元の皆様と共に育て、幅広く多くの方々が親しみを感じ、愛されるレースにしていきたいと考えております。両校選手諸君には各校の名誉をかけ、互いが全力を出し合い、競い合うことを期待しています。
 振り返れば5年前に新型コロナウィルス感染症が拡大する中、苦渋の決断ではありましたが、選手および関係各位の安全を最優先に考え、大会運営委員会として中止を決定いたしました。その当時の最上級生に対しては、年に一度の隅田川の舞台を用意することが出来ず、学生と共に大変辛い思いをしたことが思い出されます。
 今大会ではその89回大会時に最上級生であった早慶両校のOB、OG混成クルーによる特別レースを開催いたします。この日のために社会人となって様々な業界で活躍されている卒業生が再び隅田川に集い、早慶クルーとして戦いますので是非お楽しみください。
 運営委員会としては、隅田川の両岸より多くの皆さまに早慶レガッタを満喫いただく環境を整えるべく準備を進めて参りました。対校エイトレース中盤のデットヒートを観戦する絶好のポイントである吾妻橋上流墨田区側テラス(うるおい広場)に応援席を設置し、早慶応援団による応援合戦の開催、またその上流に位置し、隅田川の新たな名所でもある「すみだリバーウォーク」での早慶応援合戦の実施。そして、両校ゴール間近のラストスパートの掛け合いを堪能いただける桜橋台東区側の応援席の設置をしております。
 加えて、大会当日に隅田川へのご来場が叶わない皆さまはもちろん、当日ご来場の皆さまにもボート競技の特性上、レース全体をより臨場感をもってご観戦いただくために、早慶レガッタホームページ(http://the-regatta.com)でのライブ動画配信のクオリティを今まで以上に強化をすべくドローンによる空撮、追尾艇からの水面レベルでの映像、橋上やスカイツリーからなど多くのカメラを配置し、3,750mという長いレースコースをスタートからゴールまであらゆる角度からの映像を駆使し、臨場感あふれるレース中継をご提供させていただきますので、是非ご視聴いただければ幸いです。
 最後になりますが、本大会の運営費用を支える広告、協賛を頂きました企業、団体、個人の皆様、ご後援頂きました国土交通省下水道部、日本下水道協会、下水道広報プラットフォーム(GKP)、東京都建設局、台東区、墨田区、中央区、江東区、他様々なご協力を頂きました墨田区観光協会、地元町内会、ウォーターリスクマネジメント協会、レース当日の船舶航行にご配慮を頂いております諸団体の皆様、準備・運営に労力を注いだ早慶両校役員・関係者の皆様に心より厚く御礼申し上げます。

早慶対校競漕委員会 委員長

河合 史貴