早稲田 監督ご挨拶

コロナ禍の極めて厳しい状況の中、早慶レガッタ開催にご理解とご尽力を頂いた関係機関・地域・両校運営委員会の皆様に深く感謝を申し上げます。また、漕艇部を代表いたしまして、加療中の皆様の一日も早いご回復を切に願っております。

 昨年1月に得体の知れないウイルスの感染拡大が報道された後、3月には早慶レガッタ中止が発表されました。その後は国内各大会中止が相次ぎ、そしてよもやの東京オリンピックまでが延期となりました。2回の緊急事態宣言で我が国の生活基板が大きく揺らぎ、最近ではスポーツ文化の価値観を否定するかのような発信も散見されます。しかし、このような世界的危機の中でこそ、我々は知恵とアイデアを駆使して、万古の文化を継承するべきだと考えます。

 IOC Celebrate Humanity 2000には下記のようなことが記されています。この言葉は私の早慶レガッタへの想いそのものです。「あなたは対戦者、でも敵ではない/あなたの抵抗が私に力をくれるから/あなたの信念が私に力をくれるから/あなたの精神が私を高めてくれるから/そしてあなたを倒すことが私の目標だが、たとえその目標を達成しても、あなたの誇りを決して傷つけたりしない/それどころかあなたを誇りに思うだろう/あなたがいなければ、私はちっぽけな人間にすぎないのだから」

 昨年は大学キャンパスでの授業や諸活動が制限され、現一年生は同級生に一度もあったことのない学年です。友人たちとの交流も閉ざされ、描いていた大学生活に失望感を感じることも少なくなかったでしょう。このような中で部員一同、第90回早慶レガッタの開催を信じて準備を進めて参りました。第90回大会は両大学にとって新年度最初の早慶戦であり、コロナ禍での大学スポーツにとって、小さくても重要なマイルストーンになると信じています。昨年目前で大会中止となった両校の卒業生の無念さを秘め、「より速く」ボートを進めることを求めて、部員とともに精一杯望む所存です。

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