早稲田大学漕艇部 監督 阿二 真樹(平成4年早大卒)
高校入学してすぐ、早慶レガッタに先輩に連れて来られた日を覚えています。桜橋を颯爽と通り抜ける早慶両校のエイトに多くの観客が大声で叫んでいました。隅田川の独特の臭いはいつの頃からかなくなりましたが、両校のこの日にかける想いはあの頃と変わりません。あれから40年、監督として臨む最後の早慶戦が始まります。
早慶両校が特別な想いを持って臨む早慶レガッタも今年で94回目を迎えます。早慶レガッタが無事開催される運びとなったことに対し、開催に向けご協力頂いた諸官庁の皆様、広告掲載で応援してくださっている皆様、水域利用を許してくださっている地域の皆様、この日に向けて最高の準備をして下さった運営委員会の皆様、いつも熱い応援をして下さる両校OB・OG、そして永遠のライバルである慶應義塾體育會端艇部に厚く御礼申し上げます。
多くの観客が注目する中でのレースは、選手にとって自分が大学の代表であることを強く感じる得難い瞬間だと思います。まさに両校の誇りをかけての真剣勝負であり、緊張の中で普段以上の力を発揮できる素晴らしい機会でもあります。
さて、早稲田大学クルーは、昨年9月に開催されたインカレでは、部員全体で一体感を持って戦えたものの、目標達成にあと一歩届きませんでした。全力を尽くした4年生が引退した後、残されたメンバーは何が足りなかったのかを真剣に考え、改めてチームの目標に向け再始動してきました。厳しい冬のトレーニング期間も目標を見失わず、日々ハードに戦えており、確実に全体の底上げができていると実感しています。
さあ、いよいよ冬場の成果を試す時がきました。早稲田大学クルーにはスタートから猛ダッシュで3,750m、1,000mを漕ぎ切ってもらいたい。スタート地点で相手が大きく見えることもあるかもしれませんが、気持ちで絶対に負けないで欲しい。そして最初から最後まで見応えのある正々堂々とした勝負を期待しています。
皆様、ご声援の程、よろしくお願い致します。