河合 史貴 (平成9年慶大卒)
第92回早慶対校競漕大会(早慶レガッタ)の開催にご理解とご協力を賜りまして、心より厚く御礼申し上げます。開催に際し、早慶レガッタ運営委員会を代表いたしまして、ご挨拶申し上げます。
本大会は明治38年(1905年)5月8日に隅田川向島において第1回大会が開催されました。以降、2度に亘る中断や開催地の変更などの難局を乗り越えて、昭和53年(1978年)には、発祥の地である「隅田川」に戻り、今年で92回目を迎えます。振り返れば3年前に新型コロナウィルス感染症が拡大する中、苦渋の決断ではありましたが、選手および関係各位の安全を最優先に考え、大会運営委員会として中止を決定いたしました。その当時の最上級生に対しては、年に一度の隅田川の舞台を用意することが出来ず、今でも悔しい気持ちを拭うことはできません。一方で現在の最上級生をはじめ、多くの早慶両校の学生たちはコロナ禍での学生生活、部活動が日常化して来ております。
委員会としては、感染症が依然として継続する中、如何にこの環境下で大会に出場するすべての選手が安心かつ、安全にレースに集中できる環境を整えるかに加えて、従来のように隅田川の両岸より多くの皆さまからご声援を頂く環境を整えるかという事を念頭に準備を進めて参りました。まず一つ目に従来の桜橋台東区側の応援席の設置再開、二つ目にすみだリバーウォークでの早慶応援合戦の実施、そして今年より初の試みとして吾妻橋上流墨田区側テラス(うるおい広場)での早慶応援合戦の開催。と従来以上に早慶レガッタ大会をお楽しみ頂ける企画をご用意させていただきました。
加えて、大会当日に隅田川へのご来場が叶わない皆さまはもちろん、当日ご来場の皆さまにもボート競技の特性上、レース全体をより臨場感をもってご観戦いただくために、早慶 レガッタホームページでのライブ動画配信のクオリティを今まで以上に強化をすべく準備を整えましたので、是非お楽しみいただければと思います。
この伝統の一戦をボート競技の聖地「隅田川」で本年も開催させて頂けるのは、両校関係者の労力はもとより、台東区、墨田区、中央区、東京都、警視庁、湾岸警察署、所轄警察署、東京消防庁などの関係諸官庁、東京都公園協会、屋形船東京都協同組合、中央隅田漁業協働組合、国土交通省下水道部、日本下水道協会、下水道広報プラットフォーム、並びに公共河川である隅田川を日頃利用されている地元の皆様の深いご理解とご支援の賜物でございます。
早慶レガッタは早慶関係者のみならず、幅広く多くの方にも「春の風物詩」として認知されておりますが、国外からの観光客の方も日々増えてきている中、隅田川を挟み東京スカイツリー、雷門、浅草寺といった墨堤両岸周辺の賑わいは一層増してきております。英国のオックスフォード大学、ケンブリッジ大学の対校戦、米国のハーバード大学、イェール大学の対校戦と並ぶ、「世界3大レガッタ」として、この早慶レガッタを一級河川で行われる日本随一の長距離の対校戦として、今後も地元の皆様と共に育て、幅広く多くの方々が親しみを感じ、愛されるレースにしていきたいと考えております。両校選手諸君には各校の名誉をかけ、互いが全力を出し合い、競い合うことを期待しています。
最後になりますが、本大会の運営費用を支える広告、協賛を頂きました企業、団体、個人の皆様、ご後援頂きました国土交通省下水道部、日本下水道協会、下水道広報プラットフォーム(GKP)、東京都建設局、台東区、墨田区、中央区、江東区、他様々なご協力を頂きました地元町内会、ウォーターリスクマネジメント協会、レース当日の船舶航行にご配慮を頂いております諸団体の皆様、準備・運営に労力を注いだ早慶両校役員・関係者の皆様に心より厚く御礼申し上げます。
早慶対校競漕委員会 委員長
河合 史貴