早稲田大学漕艇部 コーチ 杉嶋俊幸(平成25年日大卒)
第94回早慶レガッタの開催を迎え、大変嬉しく思います。
ボート競技は決して個人の力だけで成し遂げられるものではなく、チーム全体の協力と信頼があって初めて成り立つスポーツです。特に早慶レガッタにおいては、早稲田大学と慶應義塾大学という二つの伝統校が互いに切磋琢磨し合いながら、練習を通じて培ってきた絆、競技の枠を超えた友情やスポーツマンシップ、そして学問を通じた成長の場として、多くの感動を生み出してきました。今年もまた、新たな物語が生まれることになると思います。
早稲田大学漕艇部コーチとして着任して3年目となりますが、早慶レガッタを初めて経験した1年目では、フラットウォーターのみでのトレーニングでは勝利を掴めないことを知り、さらには、水の性質、コンディション、潮の流れ、観戦している皆さんからの大きな声援、OB・OGからの期待等、選手にとっても普段とは全く違う環境でレースをすることにプレッシャーを感じていることも理解しました。
昨年はその経験と自身が様々な水域を漕いできた経験も踏まえて、漕ぎ方や練習内容を選手と共有しつつ試行錯誤しながらも、選手と共に作り上げて勝利を掴むことができたと考えています。
また、2024シーズンは全日本大学選手権男子エイトで準優勝という結果で、学生チャンピオンまであと一歩のところまでたどり着きました。冬のトレーニングでも、選手の勢いは止まず、高ボリュームのトレーニングを継続し、「勝って兜の緒を締めよ」という言葉を体現した冬を乗り切ってくれています。
選手全員が全力を尽くして自らの限界に挑戦し、2025シーズンの第一歩目を漕ぎ出す姿を見られることを楽しみにしています。最後まで諦めず、自分自身とクルーを信じて戦い抜いてください。
最後になりますが、本大会を開催するにあたり、日々サポートいただいている関係者様、OB・OG、大会開催スタッフの皆様に対し、深く感謝を申し上げ、早稲田大学コーチの挨拶とさせていただきます。