稲門艇友会会長 ご挨拶

第90回早慶レガッタ開催にあたりまして、ご理解を頂き、多大なるご支援とご協力を賜りました各関係のご当局や地元の皆様並びに企業の皆様に衷心より感謝申し上げます。また昨年は新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、第89回早慶レガッタを開催目前に中止せざるを得なくなりました。改めて多大なるご支援、ご協力を賜りました関係する全ての皆様方に心よりお詫び申し上げる次第です。

この一年、選手及び指導陣は練習や競技環境が精神的にも物理的にも極めて抑圧的な状況にあるため大変ストレスの高い日々を送っておりますが、競技に携わる者にとっては日々の鍛錬の成果を示す場が失われることほど残酷なことはありません。未だ厳しい環境下ではありますが、各関係のご当局や地元の皆様のご理解を賜り、運営に携わる関係者の皆様のご尽力によりまして、本日第90回という節目の大会を開催できますことは無上の喜びであり、重ねて厚く御礼申し上げます。

 今年は90回という節目の大会であるとともに、第一回が開催されてから116年、中止はあったものの90回の歴史上、初の無観客大会という記録に残るものとなりました。しかし両校の選手諸君に臨むことは、昨年中止となり悲運の涙を呑んだ先輩らの思いや、大会開催に漕ぎ着けて頂いた関係者の皆様のご理解とご努力への感謝の思い、そして未曽有のパンデミックによる異常事態が続き、日常生活にも多大な支障をきたす中でも確りと目標を定めて厳しい鍛錬を積んで来たこの一年の勝利へ熱い思い、それら全ての思いをこの一戦にぶつけて、互いに悔いのない熱戦を展開し、この大会を自身は勿論のこと見るもの全てにその時代背景とともに、永く記憶に残るものとして頂きたい。

禍を転じて福となす、という言葉があります。コロナ禍によりこの一年を通じて多くのスポーツ大会が開催方法から観戦方法まで否応無しに大きな変革を迫られましたが、結果としてその価値観も大きく変化してきました。この伝統の早慶レガッタにおきましても、変えるべきものと変えてはならないものが明確となり、本大会が次の一層の飛躍への貴重な契機となることを期待しております。