慶應義塾部長ご挨拶

慶應義塾體育會端艇部 部長 遠藤正寛(平成3年慶大卒)

 

 今年も隅田川の春の風物詩である早慶レガッタの季節がやってまいりました。第94回早慶レガッタを迎えるにあたり、今年の慶應義塾端艇部ボート部門は、「自進」というスローガンを掲げ、対校エイト、第二エイト、女子の全種目優勝を目標に、練習を積み重ねてまいりました。その成果をぜひご覧いただきたいと思います。

 両校の部員は、春のこの日の勝利のために、冬の厳しい寒さの中でも鍛錬を重ねてきました。また、部員の活動を、コーチングスタッフや卒業生など、両校関係者は献身的に支えてきました。その成果を、両校の選手が遺憾なく発揮し、これぞ大学スポーツという白熱したレースを展開してくれることを期待しています。また、本日、隅田川に足を運んでいただいた皆様、ライブ配信でご覧いただいている皆様に、この伝統の一戦の素晴らしさが伝わり、来年も観たい大会として心に残るレースになることを願っています。

 明治38年の第1回からこれまで、両校関係者や関係各位の献身的なご支援に加え、早慶の友情で、戦争による中止、開催場所の移動、新型コロナウイルス感染拡大による中止など、様々な困難を乗り越えてこのレガッタは続いてきました。部員には、ここで今一度、この日に隅田川で競えることのありがたさを認識し、他の部に先駆けて行われる早慶戦というプライド、そして世界三大レガッタのプライドを次の世代に引き継いでくれることを望みます。

 春の行楽シーズンに桜の名所でもある隅田川で開催される早慶レガッタは、早慶両校の関係者だけで運営できる大会ではございません。台東区、墨田区、江東区、中央区、東京都の皆様、協賛企業・団体の皆様、各関係協会の皆様、そして警察および消防のご理解とご協力があってはじめて運営可能になるものです。この場をお借りして、すべての関係者の皆様に心から御礼申し上げます。選手諸君も、レースでは力を存分に出し切り、ゴール後は相手を讃え、ご協力いただいた皆様、観戦に来ていただいた皆様、日頃お世話になっている皆様への感謝の気持ちを忘れない、そんな学生らしいオアーズマンシップを発揮していただけたらと思います。