早稲田部長ご挨拶

第1回早慶レガッタは1905年に開催され、1903年に第1回が開催された野球の早慶戦に続くものです『三大早慶戦』と呼ばれる残りの一つラグビーは、1922年からであり、野球・漕艇に比べると遅れをとっています。

今回で89回を迎える早慶レガッタの長い歴史の中では、いろいろな戦いがありました。特に有名なのが1957年の第26回大会です*)。

ボートへの浸水が危惧されるほどの荒天の中、早稲田クルーは「ボートを漕ぐ選手と浸入した水を掻き出す選手に分け、ボートを沈めることなくゴールすること」を重視したレースをしました。一方、慶應クルーは「ボートが沈む前にゴールするように選手全員で最後まで漕ぎ続けること」を重視しました。レースは序盤慶應が早稲田を引き離したものの、慶應艇がレース途中で浸水により失速・沈没。早稲田はゴールまでたどり着き、早稲田の勝利となりました。早稲田は再レースを申し入れたのですが、慶應側は「審判の裁定に従う」とし、再レースは行われませんでした。

このエピソードは小学校6年生の教科書に「あらしのボートレース」という題名で採り上げられるなど、多くの人々に深い感銘を与えました。

逆に、近年では、2016年の第85回早慶レガッタで、荒天により、早稲田の艇が沈没しました。

今年の第89回も、好コンディションでの戦いを祈っているものの、選手諸君は、どんな天候でも、全力を尽くしてほしいと思っています。

この早慶レガッタは、墨田区、台東区、江東区、警視庁、東京消防庁、自衛隊などの関係省庁、地元のみなさま、協賛企業各社、歴代のOB・OGなどのご支援・ご理解のもと、両校の部員がまさに「手作り」で運営しています。

このような『縁の下の力持ち』にも、是非、光をあててほしいと思います。また、漕艇部関係者にとっては、対校エイトに焦点が絞られがちですが、女子対校エイト、第二エイトなどにおいても、高校や中学の競技においても、そのクルーにとっては、まさに「自らの早慶レガッタ」だと思います。大きな声援を送りたいと思います。

*)コラム・早稲田ローイングVol.15「次の100年-更なる進化へ」

http://www2.wasedaclub.com/division/boat/news/rowing/backnumber/bn15.php