早稲田部長ご挨拶

早稲田大学漕艇部は、漕艇部に関するニュースを広くまとめて、「WURC NEWS」として関係者のみなさんに読んでいただいています。この「WURC NEWS」の最後に『マネ日記』というコラムがあり、担当マネージャーがいろいろなことを書いてきています。

この「WURC NEWS」の最新号は、473号であり、この473という数字にも漕艇部の歴史を感じます。この473号の『マネ日記』に、国際教養学部2年生の山口安希さんの以下のような文章がありました。少しだけ表現を変えさせていただきました。

アメリカの科学雑誌BASが、終末時計の針が100秒となったことを発表しました。もし世界破滅が目前となった時、果たして何人が漕ぎ続けることを選ぶのでしょうか。思い出されるのは、1944年に行われたとされる「幻の早慶レガッタ」です。現在でも語り継がれる名試合の一つです。当時は第二次世界大戦中で、戦争の激化により選手たちにも出征の時が迫っていました。多くの選手が入隊準備のために帰郷し、もちろん早慶レガッタは中止となっていました。そんな中で残された早慶生たちが最後に選んだ決断は、「ただボートを漕ぐ」ことでした。両校の選手たちは、自分たちだけで非公式の早慶レガッタを行います。彼らは勝敗関係なしに漕ぐ喜びを分かち合い、ボートとの別れを惜しみました。公式な試合として記録が残ることはありませんでしたが、選手たちのボートへの並々ならぬ愛こそが、戦後の部員たちへの歴史のバトンを繋いでくれたのでしょう。戦歴を刻んだ者だけが早慶レガッタを作ってきたのではありません。輝かしい勝利の裏に隠された、多くの選手の諦めきれないボートへの想いが、今年も隅田川に春を呼び込みます。(引用終わり)

第1回早慶レガッタは1905年に開催され、1903年に第1回が開催された野球の早慶戦に続くものです。ただ、この『歴史』を『歴史』として放置しておいては、何の価値もありません。このように、語り継いでこそ、『歴史』の価値があるものだと思います。

この早慶レガッタは、墨田区、台東区、江東区、警視庁、東京消防庁、自衛隊などの関係省庁、地元のみなさま、協賛企業各社、歴代のOB・OGなどのご支援・ご理解のもと、両校の部員がまさに「手作り」で運営しています。このような『縁の下の力持ち』にも、是非、光をあててほしいと思うとともに、関係者すべてのみなさまには、感染防止対策に十分にご留意いただければと強く思います。